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Carton (Cash Tray)
A product is a plate used to pay money in supermarket. The design make easy to use by the constraints and signs.
カルトン(キャッシュトレー)
カルトンは主に百貨店やレストラン、書店、スーパーマーケットなどの個人顧客との金銭のやり取りを行う店舗において、支払いのやり取りの際に使用される小さな皿のことを指している。また、キャッシュトレーやコイントレーなどとも呼称される。このカルトンはフランス語が語源であり、厚紙や紙箱を意味する言葉である。日本には、明治以降に紙でできた器として銀行や百貨店などの正確な現金取引が必要な場所において使用されるようになった。これにより、現在でも金銭の受け渡しが発生する場所において、数多く利用されている。特にこの紹介文に掲載されているカルトンは食品スーパーのレジで見ることができる形のものである。 今回掲載している写真のカルトンは、食品スーパーという環境の中において、利用しやすいデザインになっている。また、環境や文化による制約によって、利用しやすさが大きく向上している。
アフォーダンスとシグニファイア
このカルトンには、平らな部分とくぼんだ部分に分かれている。そして、この平らな部分は「置くこと」をアフォードしている。しかし、くぼんだ部分は「置くこと」をアフォードしない。この関係性が「平らな場所に物を置く」ことのシグニファイアとなり、人がカルトンに物を置くときに平らな場所が選択されやすい状態を作り出している。 また、平らな部分に存在する横向きのストライプはその効果を知る人に、摩擦を減らすというシグニファイアを与えている。これによって、カルトンの上に置いたものを動かしやすいというサインを与えている。これは上に物があることで成立する動作のサインであるため、間接的に物を置くことのシグニファイアとなっている。
文化的な制約
このカルトンは食品スーパなどの精算を行う場所にある場合において、取引に必要な物のみを取り扱うという文化的な制約が働き、金銭や清算に必要な物のみが置かれる状態を作り出している。これにより、商品の支払いを行う上で不必要なものが置かれることを少なくすることができるため、金銭のやり取りをよりスムーズに行うことが可能となっている。
概念モデル
このカルトンには、平らな部分に置かれた硬貨を引き寄せることによって、くぼんだ部分に落として、集めることができるという概念モデルが形成されている。これは、上記の横向きのストライプが与えるシグニファイアと、高い所から低い所に物を落とすという動作が概念モデルを形成する一つの要因になっていると考えられる。また、この行動は小さな物を集める際に自身の元に引き寄せるという行動と対応しているため、動作との対応付けによって生まれているとも考える。