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Importance of feedback

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加湿空気清浄機(SHARP,KC-G40)

これは部屋の空気に含まれる花粉やほこり、PM2.5などをフィルターを通してからめとり、脱臭してきれいな空気を放出したり、気化方式(水を沸騰させ蒸気を出す加熱方式ではなく、湿った空気を出す方式)で加湿することができる家電である。またイオンを放出することで静電気を抑えることができる。 写真にあるように様々なボタンがあり多機能になっているので、一台あるととても便利なものだ。それぞれのボタンを押すと、横の光がついたり、音が鳴ったりと明確なフィードバックがあるので、操作があっているのか間違っているのかがわかりやすい。 またこの製品は家のよく使う部屋に置かれるのでデザインはシンプルである方がどのような部屋の中でもなじみやすいようになっている。

フィードバック

この加湿空気清浄機(以下家電)は一台でたくさんの機能を持っており、それを制御するためのボタンがある。機能の割にはボタンは少ないだろう。脱臭、集じん、加湿、イオンの生成、部屋の空気の状態の感知、風量、これらの機能をそれぞれ細かく制御することができる。よって、操作ミスなどのエラーが発生することが考えられるが、操作を行うごとに、光が点灯したり、音が鳴ったりというようなフィードバックがあります。今電子機器のボタン式のものの多くは操作を確認したことを音を鳴らしてフィードバックにしている。これはとても分かりやすいフィードバックである。またそこにさらに光の点灯などをつけることで視覚的にもわかりやすいフィードバックになっている。また、この家電にはキレイモニターというものがある。これはきれいな状態だと、緑に光、そうでない状態は赤に光ります。これは直観的にわかりやすい色といえる。緑は自然をイメージし、赤は危険な状態をイメージする。このことから、わかりやすいフィードバックに当たるのではないかと考えている。 しばらく使っていると、お手入れをするべき時期に、ランプが点灯しだす。これは忘れっぽい人にとってはわかりやすい便利なフィードバックであると考えている。

モードスリップエラー

これは同じ制御部に異なる意味があり、一つの機器が異なる状態を持つ場合に起こるエラーである。この家電は、少ないボタンでたくさんの機能が追加されている。例えばパワフル吸じん運転のボタンは普通に押すとそのような機能のままだが、3秒以上長押しするとキレイモニターなどのモニターの点灯や消灯の制御を行うようになる。一つのボタンから複数の意味を持つことはモードスリップエラーが起こりやすい状態であるといえるのではないだろうか。また、そのような機能がある場合、製品に表示されていなかったら、気づくことなくそのまま時が過ぎてしまう。これはあまりよくない状態であると私は考えている。

機能症

上記のモードスリップエラーが起きてしまう原因は機能症にあるだろう。一つの機器に対して様々な機能を追加していくと、制御が複雑になってしまう。機能症の良くないところの一つであるだろう。制御が複雑になると、人は使いづらいと感じてしまう。この家電も多機能のあまり機能症に陥ってしまいそうになっているように見える。実際、モードスリップエラーが起こりうるものは機能症に陥りかけているのであろう。しかし、その中で解決策を見出したのがお任せボタンだ。これによって複雑化することを避けた。これはうまく機能症を回避したのではないかといえる。また、これによって多機能の便利さが欠けているように見えるが、特に電化製品は場所をとることが多い。多機能のものが一つあるとそれを一つ置くことで難題化の家電製品のスペースを省くことができる。これが電化製品を多機能にすることの有用性であると考えている。 機能症は必ずしも悪いとは限らない。いかに克服するかによって、うまく使いこなせるか否かが決まってくるのである。