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Intuitive Free Drink Dispenser
Effortless user experience through composite elements

フリードリンク用ディスペンサー
カラオケ店やレストランなどのドリンクバーに設置されているディスペンサーである。タッチパネル式のものもあるが、今回紹介するのは物理ボタン式のものだ。用意されたコップを置き、ボタンを押すことで飲料が出てくる。ボタンに描かれた飲料が出てくる。
対応付け
コップを置く部分とボタンの背景が同じ色になっている。例えば、水色なら水色、橙色なら橙色というようにだ。列が一致しているため、それだけでもどこから飲料が出てくるかわからないこともない。しかし、色による対応付けがなされることで、一瞥するだけでボタンと出てくる場所との関係がわかる。
シグニファイヤ
コップを設置する部分の金具は曲線を描いている。これは、コップの側面を連想させる効果がある。同様に、底面が円なのも、コップの底面を連想させる効果がある。このようなシグニファイヤによって、自然にコップを置く場所を示している。また、ボタンには出てくる飲料と、押すという指示が描かれている。簡潔にすべき行動と結果を示している。
フィードバック
飲料を出すためにボタンを押すと、次の3種類のフィードバックが一度に返ってくる。まず、押しているボタンが光り、視覚的にボタンが押されていることがわかる視覚的フィードバックがある。次に、ボタンを押すとそのボタンの凹む感触が返ってきて、指でボタンが押されたことを感じることができる触覚的フィードバック。そして、当然だが飲料も出てくる機能的フィードバックもある。このように、視覚、触覚、機能の3つのフィードバックが同時に提供されることで、使用者は確実にボタンが機能していることがわかる。
概念モデル
ボタンの「押す」と書かれた部分は、使用可能かどうかによって色が変わる。使用可能な場合は青色、使用不可の場合は赤色だ。これは、赤色は何か問題があること、青色は問題がないことを示すという多くの人が持つ概念モデルと一致している。この色の変化によって、直感的にボタンの使用状態を判断できる。また、ボタン自体も概念モデルであるといえる。このボタンのように丸くて出っ張っているものがあれば、多くの人は押してみるだろう。
物理的な制約
コップを置く部分の金具は、コップをこぼれない場所に固定する役目も担っている。この金具によって、コップを金具に押し付けていれば飲料がこぼれることはない。もしこの金具がなかったら、横軸がずれてしまう。つまり、この金具はシグニファイヤとしてコップを置く場所を示すだけでなく、ロックアウト機能も果たしている。