Plastic case for stationery

This product is a case developed to store stationery. There is a suction cup on the bottom.

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OCTOTATSU

OCTOTATSUは、文具を入れる専用のプラスチック製のペンケースである。緑色の蓋を回して開けることで、文具をケースの中に入れることができる。ケースの上には空洞があり、消しゴムやクリップなどの小物を入れることができる。ケースの底には吸着パッド=吸盤がついており、吸盤を机などの平面にくっつけることで、ペンケースが平面に吸着して倒れないようになっている(ペンケースに手をぶつけてしまっても倒れない)。吸盤を使用することで、ペンケースが机から落ちない安全性がある。

アフォード

この製品はケースの中が空洞になっており、ケースが半透明になっていることから、「空いた空間にモノを入れる」ことをアフォードする。つまり、この製品を一目見た時にユーザは、ケースに何かモノを入れて使用することを瞬時に理解できる。また、緑色の円状の蓋が上部についていることから、「蓋を回して開ける」ことをアフォードする。つまり、このケースに何かモノを入れたい時は上部の蓋を回して開けることを、ユーザは瞬時に理解できる。

シグニファイア

この製品の商品名は『OCTOTATSU』であり、商品名そのものがシグニファイアを示している(製品を「置くと立つ」「オクトパスのように吸盤を吸着させる」ということをユーザに提示している)。そして、この製品は「シンプルで真っ直ぐなフォーム」で「底に吸着性がある」といった知覚可能なサインをユーザに提示している。つまり、ユーザにOCTOTATSUを「平面に吸着させる」「縦長に置く」などの行動を誘導するシグニファイアが存在する。

物理的制約

物理的制約として、この製品の空いた空間には、その空間に収まるものしか入れることができない。つまり、この製品の細長い形状から、細長いペンを入れることを無意識に制限している。また、この製品が細長い形状であることから、高さのないor小さいモノを入れてしまうと取り出しにくい=だから高さのあるモノを入れる、という行動を自然に誘導しているとも考えられる。

意味的制約(文化的制約)

この製品は、私たちの日常生活でよく使用する「水筒」に類似した特徴や機能を備えている。細長い形状、蓋を回して開ける、中が空洞で何かモノを入れる…など、「水筒」と似た機能を持っているので、ユーザは使用方法を無意識に理解することができる。つまり、外界にある知識として意味的制約が発生する。また、似た機能を持った製品が文化的に使用されている場合において、文化的制約も含まれていると考えられる(ペンケースが水筒型であるため、自然と使用できるという文化的制約の解釈)。