Surface Pen

Good design of the use of magnetic force

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サーフェス プロ ペン

マイクロソフトのサーフェスのアクセサリーペンです。サーフェスはタッチディスプレイでもある為、このペンがあると簡単に絵をかけたり、ワード書類にペンを使って矢印を付け足したメモをかけたりします。シンプルな筐体の中にはマグネットが入っており、ディスプレイの横にピタッとくっつくようにデザインされています。また、上部の丸みのある機構は見た目通り「消しゴム」として機能します。この部分を描いた線に当てるとしっかりと消えます。

シグニファイア

シグニファイアとして機能しているものは「接着面」「消しゴム部分(ボタン)」「描写位置の表示」があります。これらが自然とユーザーが何をするのか誘導してくれます。「接着面」:これはユーザーがここに(ペンを)置くものだと自然と誘導するものです。ペンの接着面は平らに加工されているので初見でもペンを外した後にこの面をディスプレイにくっつけようとします。また磁石で支えている為、ただ見ただけでは重力的にはあり得ない状態に見えることから、逆に瞬時に「磁石でくっついてるんや!」と気づくことができます。 「消しゴム部分(ボタン)」:ペンを手にしてみると無性にここを押したくなってしまいます。これはデザイナーの意図です。そうなってしまうような見た目、触り心地にデザインされています。実際に押し心地も良いです。押して何が起きるかというと、メイン機能(よく使う機能)であるスケッチボードの起動ボタンがディスプレイ上に表示されます。すぐに起動できるので重宝しています。 「描写位置の表示」:これはディスプレイ上でのインターフェイスです。ペンで何かをしようとディスプレイに近づけると、ディスプレイから手前4ミリほどの距離でポインタが表示されます。その為、ここに色が付くというのが瞬時に理解できます。

制約

これからデザイン上の制約について書きますが、それぞれは別個に働いている制約ではなく色々なものと重層的に働いているものであることに注意して読んでいただけると幸いです。

先ほど挙げた3つのシグニファイアをもとにデザインに組み込まれている制約について深掘りします。「接着面」での制約としては、当たり前ですが物理的な制約があります。くっつく面が一つに制約されることによって使い方が簡単になりますし、しまう場所といった余計なことを考えずに済みます(記憶の外在化)。また、置く場所を固定化することでペンをなくすリスクもかなり低減されます。次に、「消しゴム部分(ボタン)」。ここで用いられる制約は文化的制約があります。鉛筆の上部に消しゴムがついているものという文化とペンの機能を対応付けることで、文化的な制約が機能面で生まれます。つまり、この電子的なペンも上の部分を消しゴムとして使うということです。最後に「描写位置の表示」の制約は、上手く表現された意味的な制約・物理的な制約と考えられます。まず、普通はペンがどう線を引くことができるかは描いてみないと分からないものです。しかし、このペンは画面をタッチすることを、ポインタを表示することでアフォードしてくれます。このポインタは「ここにしか描画されない」という意味的な制約を持っています。また、手前4ミリでしか表示されない物理的制約も持ち合わせている為、本当に書き込むぞという距離でしか表示されません。これらが使いやすさを感じさせる対応付けになっているといえます。