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The Thermometer Made by OMRON
Easy-to-use Thermometer
オムロン製の体温計
オムロン製の体温計。著者が子供の頃から使っており、古い型の製品である。電源ボタンを押して、脇に挟んだり口にくわえたりすることで体温を計測する。起動すると、前回計測時の体温が表示される。
フィードバック
電源を付けたら「ピッ」と、計測できる状態になったら「ピピッ」と、体温が計測できたら「ピーッ」と鳴り、音によるフィードバックがある。これらの音はシンプルであり、素早く反応してくれるため、良いフィードバックだと考えられる。 デジタル画面の中で、計測の準備中は砂時計のマークが表示されており、準備完了したらそのマークが消えることも、フィードバックと考察した。
シグニファイア
ボタンは、電源と、口中とわきの切り替えの2種類でシンプルな構成となっている。ボタンについてシグニファイアだと考えられるのは、まずボタンの上にある文字であり、ボタンの種類の判断を可能にする。次に、ボタンの大きさである。切り替えボタンよりも電源ボタンの方がわずかに大きく、これは電源を示すシグニファイアだと考えられる。最後に、色の違いについてである。電源ボタンは水色、切り替えボタンは灰色であり、切り替えよりも明るい電源ボタンの色は電源だと判断できるシグニファイアだと考えられる。 体温計の裏には、電池を交換する時にスライドさせて外すふたがある。そのふたには、複数の半球の突起が付いており、それらは逆三角形を形作っている。これは、押さえるべき場所は突起部分であること、逆三角形の頂点が指し示すのが動かす方向であることを示唆するシグニファイアだと考えられる。
概念モデル
脇に挟むことで体温を測るという経験をして概念モデルが構築された人は、初めてこの製品を使う場合でも簡単に使うことができると考えられる。一方で、普段から口にくわえることで体温を測っている人は、脇に挟んで使う人と概念モデルが異なるが、彼らの概念モデルでもこの製品の形状から口にくわえるような使い方も推測できると考察した。
アフォーダンス
体温計の形状について、まず太い形状は持ち手として手で握って使用することをアフォードしていると考えられる。そして、計測部分に向かってカーブしている形状は、脇に挟むことや口にくわえることをアフォードしていると考えられる。 逆三角形を形作る半球の突起の集合について、シグニファイアとして、突起を押さえて下に動かすことが分かれば、スライドするという行為がアフォードされると考察した。