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The meaning behind the 4cm
Brake levers for sport bicycles
DIA-COMPE MX-121
マウンテンバイクなどのスポーツ自転車に使用されるブレーキレバー。 機械式でワイヤーを引くことによりキャリパーブレーキ/Vブレーキを制動させる。
レバーの長さ
指を掛けるレバー部に軽快車(ママチャリ)との違いがある。軽快車のレバーは4本の指を掛けられる程度の長さがある。しかし、今回取り上げるブレーキレバーは2本の指を掛けられる程度の長さしかない。 このブレーキレバーは人差し指と中指のみで握るように作られている。 これには理由がある。このブレーキレバーは悪路を走るように設計された自転車に使われる。悪路では振動が多く、ハンドルをしっかりと握っていなければ手がハンドルから離れてしまい、重大な事故につながる恐れがある。その為、人差し指と中指をブレーキレバーに掛け、残りの親指、薬指と小指でハンドルを握り、ハンドルをしっかり握れるような手の使い方をユーザーにさせる為に、このような長さになっている。
物理的制約
このブレーキレバーが防止すべき行為は、「指を4本ブレーキに掛けてしまいハンドルを握る力が弱くなってしまうこと」である。これを防止するために、「指2本分の長さしかなく、4本指を掛ける余地は無い」という物理的制約が用いられている。これにより、ユーザーは正しい行為へと導かれ、事故を回避することが出来る。
スリップの防止/フールプルーフ
ブレーキを掛けるときに起こりうるスリップは、「ブレーキに指を掛けるとき、4本指を使ってしまう」という行為。前述の工夫によりこのスリップを防止する。 4本指で握れないようなUIにするという発想は、フールプルーフ的であり、事故を防止できる。
概念モデル
このブレーキレバーは、軽快車のブレーキレバーの概念モデルを元にした予想をそのまま使用することが出来る。これは、軽快車のブレーキレバーも本ブレーキレバーも「減速させるためにレバーを手前に引く」という操作方法は変わらないからだ。