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Uchiwa
Some characteristics of Uchiwa
うちわ
柄とされる部分を手に持ち、面の部分を振る方向と垂直にすることで風を発生させることができる伝統的な納涼器具。
アフォーダンス
うちわを持とうと触っている内に、柄の部分を持つことが最も安定し、なおかつ楽であることに気づくようになっている。(例えば面の部分を持っているとバランスが悪く持ちにくいため、非常に疎ましく思えてしまう) このように自然に正しい持ち方へと誘導されることから、当物品の構造や形状そのものが柄を掴むことをアフォードしているのではないかと考えられる。
エラーの防止とその例
扇ぐ以外の機能がほぼ無いため、必然的にエラーの発生する確率が低くなる。 [エラー例] うちわを手に持って振る際に、面を地面に対して垂直にした状態で上下に振る(面の部分がどうしても風を受けてしまい、非常に振りにくい) 面部分の根元を持って扇ぐ(指と指の間に通して使用する都合上、扇ぐにつれてそれらの指の根元と柄が擦れる、もしくは柄が食い込むことで痛みを伴うようになる。 ) そもそも使い方が分からない
概念モデルとの関連性
エラーの防止とエラー例で「そもそも使い方が分からない」ということを挙げたが、これには概念モデルが関わっている可能性がある。例えば我々日本人であれば、うちわを見て納涼器具であると理解することは簡単である。 しかし、全く知らない人にとってはそうではない。例えば海外ではうちわを花瓶に挿すことでオブジェクトとすることもあるようだ。 これは我々と違ってうちわは扇ぐものである、という概念モデルがないために発生するエラーである。 そのため、新たに概念モデルが作られるのを待つしかない。 今回において概念モデルが形成されるのは、人から人へ伝えられるか調べるという方法のいずれかである。 前者が誤っていたのであればともかく、後者であればアフォーダンスの項で述べたように最後には柄を握ることになるため、その後うちわで様々な動作を行うことで面の部分が風を起こせることに気づくはずである。 風と涼しさの関係性は大概の人類が知っていることであるため、うちわの起こす風が納涼に使えることに気が付くことは自明である。 このことから、調べることで概念モデルを0から構築することができる可能性がある、という優れた点が存在することが分かる。