Where are the beauty of the medicine calendar?

UI for not forgetting actions that are easy to forget

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入れやすくて出しやすいお薬カレンダー

薬カレンダーは、錠剤やカプセル剤を服用する時間帯を忘れないための製品である。一日を朝、昼、夜、寝る前の四つに分け、それに応じたポケット一週間分、合計28個がマジックテープで取り付けられている。事前に、薬を服用する時間帯に該当するポケットへ薬を入れておき、服用しない時間帯に該当するポケットは予めひっくり返しておく。服用を終えたらその都度ポケットをひっくり返していくという使い方であり、ポケットの向きからその時間帯の服用を済ませたかどうかを視覚的に確認できるようになっている。この製品は記憶ラプスのスリップを防ぐつくりが中心となっていることから、記憶力が低下し、加えて薬を服用する機会も多くなる高齢の方の利用を想定して開発されたものと思われる。また、食前・食後・食間などのより細かいタイミングに該当するポケットを備えたついてはまだ実装されていないようであり、自分で覚えておくか別のUIを用いることが求められるだろう。

文化的な制約

同じ時間帯に薬を二度服用してしまうことや服用を忘れてしまうということはエラーのうち記憶ラプスのスリップに分類できる。それを、一日は朝昼夜、一週間は日月火水木金土という順に進むという文化的制約を利用したつくりで防いでいる。時間はカレンダーの左から右へ、日にちは上から下へ進むことが分かっているため、服用したかどうかを確認する際、どのポケットに入れたかが分からなくなり、迷ってしまうことがない。

アフォーダンス

ポケットがデフォルトの向き(穴が上を向いている)である時、ここに物を入れることができるということを、この製品の場合はポケットのサイズも相まって、錠剤やカプセルを入れられることをアフォードしている。ゴミ箱や洗濯カゴを見ると上から物を入れられることが一目で分かるのと同様である。

物理的制約

アフォーダンスの際とは逆に、ポケットをひっくり返して逆さ向きになっている時には、薬を入れようとしても落ちてしまう。つまり逆さになっているポケットには薬は入れられないという物理的制約が存在する(意味的制約ともとれる)。これにより、逆さ向きのポケットを参照した際、そこへ合った薬は既に服用した、もしくは元々薬を入れる時間帯ではないということが分かり、誤って同じポケットに二度薬を入れてしまうという記憶ラプスのスリップを防ぐことができるようなデザインになっているといえる。

フィードバック

一週間すべての服用を終えると、ポケットはすべて逆さになる。この状態は、利用者が一週間の服用をすべて完了したという行為に対するフィードバックとなっている。ただし、すべて手動であるため、服用後にポケットを逆さにするのを忘れてしまうという記憶ラプスのスリップが起こるとフィードバックは得られない。