iOS alarm app usability

In comparison to that of Android

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iOS 15.5のアラームアプリ

iOS 15.5 (画像左側のスマートフォン)におけるアラームのUIである。なお、比較としてAndroid 9(画像右側のスマートフォン)のアラームのUIも示している。 アラーム鳴動時の画面の背景は暗い。停止ボタンも同様に暗い色だが、スヌーズボタンは明るい色である。また、停止ボタンよりスヌーズボタンのほうが大きい。加えて、スマートフォンの物理的なスリープボタンや音量ボタン、ホームボタンを押してもスヌーズになる。これらにより、アラーム停止よりもスヌーズの操作のほうが行いやすくなっている。 一方のAndroid 9のアラーム(画像右側のスマートフォン)のUIは、中央のボタンを右にスライドすると停止、左にスライドするとスヌーズとなる。 なお、以下の説明において、どちらのUIであるかが明示されていない場合は、iOSのUIについて述べている。

アフォーダンス

「停止」のボタンが背景と似た色であることと、「スヌーズ」のボタンが画面内で目立つ明るい色であり大きいということから、スヌーズのボタンの方が押しやすいことが読み取れる。

シグニファイア

スヌーズのボタンのほうが停止のボタンより押しやすいというアフォーダンスから、よく分からなければスヌーズのボタンを押すべきであるということを示している。

ユニバーサルデザイン

近眼で視力が弱い人は、裸眼では、画面の「スヌーズ」や「停止」の文字がぼやけていたり、背景に埋もれていたりして、読み取るのが困難なことがある。また、そうでない人でも、寝起きでは視界が霞んでいることや、意識がはっきりしていないこともあり、文字の意味を理解することが難しいときがある。 そのような場合でも停止とスヌーズを見分けられるよう、これらのボタンの間に明確な差が設けられており、様々な人に使いやすいUIとなっている。

記憶類似性スリップ

AndroidのアラームのUIは、中央のボタンを左右にスライドしてスヌーズと停止を選ぶが、左右であることには何らかの関連付けはない。また、スヌーズのアイコンと停止のアイコンに大きな差がない。このことから、いつもは一発でアラームを止めて起きているが、今日だけはもう少し寝たい、という場合に反射的にアラーム停止の操作を行ってしまう可能性がある。 一方で、iOSのアラームのUIは、前述の通りスヌーズと停止のボタンの見た目の差が大きくなっている。このことにより操作感に差を設け、二度寝したいときにアラームを停止してしまう、という記憶類似性スリップを防止している。

ロックイン

スヌーズの操作は「画面内のスヌーズボタン」「スリープボタン」「音量+ボタン」「音量-ボタン」「ホームボタン」の5つであるのに対して、停止の操作は「画面内の停止ボタン」が唯一のものである。このことから、ユーザが寝過ごすことを防ぐために極力アラームを鳴らし続けるという、ロックインが働いている。